作家・タレントとして活躍する宮田愛萌が8月22日(土)短歌甲子園を舞台にした王道の部活青春小説『夏までに』(講談社 刊)の発売記念会見をブックファースト新宿店で開催した。

本作は『春、出逢い』に続く短歌甲子園シリーズ第2弾で、宮田愛萌によるオリジナル短歌を約六十首収録した王道の部活青春小説。作中には宮田自身が創作したオリジナル短歌も約60首収録されており、小説と短歌の両面を楽しめる一冊に仕上がった。

スタイリッシュかつ華やかなグレーのセットアップスタイルで登壇した宮田は、シリーズ化が決まった時の心境について、「『春、出逢い』が出た時から、みんなに『じゃあ次、夏じゃん!』と言われていたんです。軽い気持ちで言っているだけだと思っていたんですけど、世の中には言霊というものがありまして(笑)。本当に書く流れになって、『嘘でしょ』って思って怯えていました」。しかし、実際に執筆を始めてみると、その不安は次第に楽しさへと変わっていったという。「意外と書いてみたら、めちゃめちゃ楽しくて。シリーズで続きだからこそ、『じゃあ、どういうふうに書こうかな』と考える時間がすごく楽しかった」と振り返る。
憧れだった「文庫本の棚」に自分の名前が!

今回、宮田自身にとって大きな喜びとなったのが、文庫本として自分の作品が書店に並ぶことだった。「文庫本になるって、めちゃめちゃ憧れなんですよ。皆さんも本屋さんで文庫本の棚に行って、『自分だったら何色にしようかな』って考えたこと、一度はあると思うんですけど、私は週3回ぐらいやっているタイプでした」。中高生の頃から文庫本の棚を見ることが好きだったという宮田。今回は実際に自分自身で背表紙の色を決める機会にも恵まれた。「今回、自分で背表紙の色を決めて、自分の名前が文庫の新刊のところにあるっていうのがめちゃめちゃ感動して。本屋さんで乱獲したくなりました(笑)」と長年の憧れが現実になった瞬間を振り返り、嬉しそうな表情を見せた。
約60首の短歌を創作「自分の歌」にならないように意識
『夏までに』には、宮田が手がけたオリジナル短歌が約60首収録されている。特に苦労した点について聞かれると「苦労した点は、1作目と変わらず、いろんな人の歌を読まなきゃいけないことです。自分の短歌になっちゃいけないので、そこがすごく大変でした」と回答。続けて「『私だったらここ、こうしないけどな』『ちょっとここ気に入らないな』と思っても、それは私が考えた、私がいいと思うものであって。登場人物がいいと思うものではないので、そこはすごく気をつけながら作りました」と明かす。さらに今回は、物語に登場する少女たちの「ライバル」のような関係性も意識して短歌を創作したという。「意識しているけれど、意識していないように歌を作りたいと思って。できているかわからないんですけど、そういうふうに少し意識して作りました」と苦労した様子。
高校生との交流で感じた「みずみずしさ」

執筆にあたり、宮田は実際に短歌甲子園に出場する高校生たちへの取材を行った。高校生たちと接して感じたことについて聞かれると、「高校生って眩しいなって、やっぱり思いました(笑)。実際に高校生の歌を見ると、短歌だけではそこまで『すごく若いな』という感じはしないんです。でも詠んでいると、独特の高校生の雰囲気というか、みずみずしさみたいなものがあって、すごくいいなと思いました」と部活動に青春を捧げる高校生たちの姿には、懐かしさと同時に羨ましさも感じたという。
短歌甲子園では、3人1組のチームで戦うことが大きな特徴となっている。自身も短歌甲子園の現場を実際に見てきた宮田は、その「チーム戦」ならではの魅力を作品に落とし込んだ。「3人で歌を事前に詠んで、『じゃあ、ここはこう言おうか』と話し合って、代表が壇上で言うんです。さらに、終わった後にちょっと緩んだ時の関係性だったりとか、そういうのがあって。チームで戦っているというのが、短歌甲子園独特のものだなと思いました。そこが本当に魅力で、そういうところを書けたらいいなと思いながら書きました」と魅力を語った。
次は「秋」?「冬」?シリーズの行方は「言霊があるので……」
会見では、シリーズの今後についても質問が飛んだ。『春、出逢い』『夏までに』と続いていることから、次は「秋」「冬」と続くのではないかという期待に対して、宮田は笑いながら、「考えてなかったんで、秘密ってことに!」と回答。続けて「タイトルって毎回担当さんがつけているんです。次、秋とか冬って言うと本当に言霊ってあるので、危ない危ない売れたらって(笑)」と慎重な様子を見せた。
30代に向けて「街で振り返られる人に。心身ともに健康で」

会見の最後には、30歳までにやっておきたいことについても質問が寄せられ「街を歩いていて、すれ違った人に振り返られたい」と回答。「『え、綺麗』みたいな。スタイルだけじゃなくて、佇まいとか所作とか、そういうものもあると思っていて。」と、等身大の願望を明かした。さらに、30代をより良い状態で迎えるため、健康面にも意識を向けているという。「昨日、健康診断に久しぶりに行きまして、ちゃんとした健康診断に行くのが7年ぶりだったんです。素晴らしい30代を迎えるために、心身ともに健康でなければならないなと思いまして。」と語り「実は25歳の頃から、人間ドックのための貯金もしていました。「毎月ちょっとずつ貯めて29歳夏ぐらいに行こうと思っています」と笑顔で会見を締めくくった。宮田愛萌の最新小説『夏までに』は講談社より好評発売中。
宮田愛萌『夏までに』
著:宮田愛萌
判型:四六判
ページ数:232ページ
出版社:講談社
発売日:2026年08月05日
