森田剛主演の映画『見上げてごらん』の完成披露舞台挨拶が10月5日(月)テアトル新宿で開催され、出演者の森田剛、森川葵、川上友里、松本まりか、監督の森本晶一、佐藤快磨が登壇した。

本作で森田剛が演じたのは、42歳でマンガ家の万年アシスタント土屋輝一。後輩にデビューを先越され、人気声優の妻とは別居中。高校受験を控えた娘には疎まれ気味。夢の賞味期限はとうに過ぎている。そんな情けない“こじらせ男”を中心に「何者にもならなくたっていい。肩肘張らなくたっていい。」と伝えてくれる、愛おしい物語。森田剛演じる土屋とともにマンガづくりに踏み出す、熱量不足の中堅編集者・潮田ユキ役に森川葵。猪突猛進の新人アシスタント・山田ぽてと役に川上友里。土屋の別居中の妻で人気声優・土屋莉花役を松本まりかが務めた。
森田剛「面白そうだなと思って」

舞台挨拶に登壇した森田は、本作への出演を決めた理由について「面白そうだなと思って」と率直にコメント。その魅力について、「それぞれの日常の中でみんな悩んでいて、大変なこともあって、でも前向きに生きていくっていうメッセージがあった」と振り返った。さらに、「緩くユーモアも入っていて、憎めないキャラクターがたくさんいて、温かい素敵な映画になるんじゃないかなと思って、ぜひ参加したいなと思いました」と出演への思いを明かした。森田が演じる土屋は、夢を追い続けながらも、いつしか人生のさまざまな場面で後れを取ってしまった42歳の男性。決して華やかな主人公ではないからこそ、森田はその人物に寄り添いながら演じたという。

森川は出演の決め手について、「何か熱すぎないところ」と独特の表現で回答。「ずっと淡々と進んでいく感じというか。なんか、そんな感じがすごく好きで」と語り、「自分がやってみたらどうなるんだろうって、そういう興味からやってみたいって思いました」と振り返った。潮田ユキというキャラクターについては、演じていく中で自分自身と重なる部分も見つかったという。「ちょっとやる気あります、みたいな感じで楽しそうに笑ってやってるけど、でもどこか心ここにあらずというか。上手に笑いながらごまかしながら生きていく感じがすごく自分だなと思って」と、キャラクターへの共感を明かした。

山田ぽてと役の川上友里は、「何でも嬉しい仕事を私に指名していただけるっていうことは本当に幸せなこと」と出演の喜びを語った。特に佐藤監督の作品については以前からファンだったといい、森本監督とは今回が初めての出会いだったものの、作品への参加を決めた理由として監督陣への信頼を挙げた。

土屋の妻・莉花を演じた松本まりかは、森本監督との過去のつながりを明かしながら本作への出演を喜んだ。「森本さんからこの作品に出演してほしいというお話をいただいて、その時点ですごく嬉しかった」と振り返り、そして最大の決め手として挙げたのが森田剛との共演だった。「映画で森田剛さんの主演で、しかも夫婦で。この2人のシーンの芝居どころか、私はすごく少ないし、普通なんですけど、剛さんと一緒に芝居がっつりできるっていうのは、もう一番の決め手ですかね」と笑顔で語った。
森田剛、ダブル監督の現場を振り返る「すごく楽しかった」

本作では森本晶一監督と佐藤快磨監督の2人が監督を務めるというスタイルを採用。森田はダブル監督との撮影について、「すごく楽しかったです。よく覚えてないですけど(笑)」と即答。撮影前にはリハーサルも多く行われ、「そこで脚本が変わったりとか、いろいろあって。そこで試せる時間も僕にとってはすごく大きかった」と語った。また、2人の監督がそれぞれ異なる形で現場に関わっていたことにも触れ、「2人の考えてることっていうのも分かって、すごく楽しい時間でした」と振り返った。
森本監督によれば、当初は「全部一緒にやろう」というところからスタートしたものの、撮影が進むにつれて「だんだん佐藤君が後ろに下がり、僕が半歩前にいてみたいなスタイルが途中から出てきた」という。佐藤監督は現場について、「温かい優しい現場」であり、「初めてご一緒するとは思えないぐらい、ずっと心地よい空気感の現場だった」と振り返った。さらに関係性について森川は、「この舞台挨拶に立つ1分前ぐらいに森田さんがおにぎりを監督に配り始めて」とほのぼのとした関係性を明かすと、会場から笑いが起こった。
森田剛「森本監督自身みたいな気持ちで」

土屋輝一というキャラクターについて森田は、「森本さんが書いてるし、森本さんの考えてることというか、森本さん自身っていうか」と、監督自身との共通点を感じながら役を作っていったことを明かした。これに対し森本監督は、本作について「自分から離れよう、離れよう」としながら脚本を書いたものの、撮影中には森田の芝居を見て「これちょっと俺みたいだよね」と佐藤監督と話していたという。森田も「もろ出てましたよ。初めて会った時から、あ、これ監督だと思ってました」と返し、会場を笑わせた。
その後、巨匠マンガ家役で出演した武田鉄矢からのメッセージが紹介され、イベント後半には、「子どもの頃に描いた夢、なりたかった職業」をテーマに、登壇者がフリップを披露。森田は、幼稚園の頃からサッカーをしていたことを明かし、「まだJリーグがなくて、小学校5年ぐらいで出てきて、華やかな世界に憧れました」と少年時代を振り返った。
最後に森田から、これから映画を観る人へメッセージが送られ、「僕もこの映画の魅力がどう伝わっているのか分からない」としながらも、「とにかく好きなんですよね」と率直な思いを吐露。「僕もそうだし、この出てるみんなもそうだし、監督もすごく気に入ってて。だから、なんか見たら分かると思います」と笑顔で語り、「普通に何も考えずに見ていただいて、気に入ってもらったら嬉しいです。じわじわくる、いい映画だと思います」と締めくくった。映画『見上げてごらん』10月30日(金)よりテアトル新宿他全国順次ロードショーされる。
映画『見上げてごらん』

出演:森田剛 森川葵 川上友里 / 阿部寛 松本まりか 武田鉄矢 早瀬憩 ほか
監督:森本晶一 & 佐藤快磨
原案・脚本:森本晶一
音楽:池永正二
製作:「見上げてごらん」製作委員会
制作プロダクション:ギークピクチュアズ
配給:ギャガ
製作幹事:巖本金属IKエンタテインメント ギークピクチュアズ
©2026「見上げてごらん」製作委員会
10月30日(金)テアトル新宿他 全国順次ロードショー

