1962年に発表され、翌年には第14回読売文学賞を受賞。20以上の言語に翻訳され、世界中で読み継がれる不朽の名作『砂の女』が、山西竜矢の脚本・演出、主演・森田剛のもと、舞台化する。

深いワインレッドのベルベットに包まれた姿が、閉ざされた世界で生まれる緊張と濃密な空気を象徴するキービジュアル。その重なりが生む陰影と深紅の艶めきが、観る者を舞台の深淵へと引き込む。
さらに、本作の舞台化にあたり、脚本・演出を務める山西竜矢と主演・森田剛によるスペシャル対談コンテンツの公開も決定!創作の裏側や、舞台化に込めた想いやエピソードなど、貴重なトークを1月中旬より公式サイトにて公開予定!
ストーリー
教師の男・仁木順平(森田剛)は夏に休暇を取り、昆虫採集のために海際の砂丘に赴いた。そこには、一風変わった村があった。家々がまるで蟻地獄の巣のように、砂丘に深く掘られた穴の中に建っており、どれもこれも今にも砂に埋もれてしまいそうなのだ。変わった村もあるものだと思いながら、男は村の老人に勧められ、そのうちの一軒に泊まることに決めた。家の中では、断続的に降り注ぐ砂に家が埋まってしまわないよう、家主の女(藤間爽子)がひとりせっせと砂掻きに精を出していた。翌日男が目を覚まし、地上に出ようとすると、外に出るためにかけられていた縄梯子が無い。不思議に思う彼だったが、なんとそれは村の人々の仕業だった。ひっきりなしに穴から砂を運び出さなければこの村は埋まってしまうため、村人たちは砂掻きの人手を求めており、男を騙して村に引き留めようとしていたのだ。男は困惑するが、砂を掻かずに逆らうと水が配給されなくなってしまうため、女と砂を掻き出しながら奇妙な同居生活をせざるを得なくなる。なんとか砂の穴から脱出しようと、思いつく限りのあらゆる方法を試みる男だが…
『砂の女』

脚本・演出:山西竜矢
原作:『砂の女』安部公房
キャスト:森田剛 藤間爽子 大石将弘 東野良平 永島敬三 福田転球
企画・制作:レプロエンタテインメント
製作:「砂の女」製作委員会
協力: Abe Kobo Official through Japan UNI Agency, INC.
©1962 安部公房
公演は2026年3月19日より東京、仙台、青森、大阪の4都市で上演

