映画『マイライフ、ママライフ』舞台挨拶 鉢嶺杏奈、尾花貴絵「考えさせられた作品。一歩踏み込めた」

働く女性の声から、クラウドファンディングを経て制作され、第14回田辺・弁慶映画祭では観客賞を受賞した映画『マイライフ、ママライフ』の公開を記念した舞台挨拶が4月2日(土)、渋谷HUMAXシネマにて行われ、W主演を務めた鉢嶺杏奈と尾花貴絵、共演の池田良、脚本監修の狗飼恭子、亀山睦実監督が登壇した。

映画『マイライフ、ママライフ』
映画『マイライフ、ママライフ』

亀山監督が本作を企画したのは4年前。社会情勢により、撮影から2年以上を経て、ようやく公開にこぎ着けた。前日の4月1日(金)より公開が始まったが、尾花は「昨日、あんまり(公開の)実感がわいてなかったんですけど、いよいよ全国ロードショーしたんだなといまは幸せな思いでいっぱいです」と満面の笑みを浮かべる。

尾花貴絵
尾花貴絵

鉢嶺も「私も貴絵ちゃんと同じで昨日は実感がなかったんですけど、やっと…やっと、みなさんに観ていただける時が来たんだなという思いです。2年前に撮影して、本当にいろんなことがあって・・・。個人的なことですが、結婚して子どもを産んで、改めて昨日、スクリーンの後ろで見させてもらって、最初に観た時と違う感情がわいてきました」としみじみと語る。

鉢嶺杏奈
鉢嶺杏奈

池田は撮影時からここまでの時間を振り返り「うちの子供が当時4歳と1歳だったのが6歳と4歳になっちゃって、劇中に出てきた女の子の赤ちゃんも当時は1歳半くらいだったのが、いまはしゃべってると(笑)。時が経つのは早いなぁと感じています」と感慨深げに語る。

池田良
池田良

亀山監督は、子育てと仕事の両立に悩む女性を描いた本作の企画について、「私が(当時)29歳くらいで周りも結婚したり、子どもを産んだり、出産後の職場復帰を考えたりしている人が多くて、そんな彼女たちの日常の愚痴、本音がSNSにあって、それを日々眺めていて『そうなんだ…』と思いました。平成を三十年、生きてきた人たちが、人生のターニングポイントを迎えていて、令和に替わるというタイミングで、平成世代が持っている感情をしっかりと物語に落とし込もうと思いました」とその経緯を説明する。

亀山睦実監督

2人の子を育てながら仕事に奮闘するも、本当にやりたい仕事ではない事務職で働くことへの葛藤や非協力的な夫への不満を抱える沙織を演じた鉢嶺は、撮影を前に監督とのリハーサルを重ね、自身の母親や母親になった友達などに話を聞くなどのリサーチをし、さらに夫役を演じ、実際に二児の父でもある池田の家庭を訪問し、育児を経験する劇中さながら“家族留学”を体験したという。池田家で「やったことないオムツを替えをしたり、(池田の)奥さんに話を聞いて、お母さんって本当に強いなと思いました」と振り返る。

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鉢嶺は、さらに本作の撮影後の自らの結婚、出産にも触れ「『撮影前は子どもがいても仕事ってできるのかな?』と不安があったけど、『撮影を終えて子どもを産んでも仕事できるかも』『好きなことやっていいんだな』という希望を感じて『子ども、ほしいな』という前向きな気持ちになれました。いまの私があるのは、もしかしたら沙織を演じて、『子どもを産んで、仕事できる』『自分の道を進んでいっていいんだ』と一歩踏み込めたからなんじゃないかと思うし、そういう作品に出会わせてくれた亀山監督には本当に感謝しています」と語る。


尾花は、仕事に熱中し、妊娠・出産には前向きになれない綾を演じたが「最初は、綾のような体験をしてないので『これはどうやって演じたらいいんだろう?』と悩んでいましたが、(綾と)年齢が同じくらいなので、結婚して、妊娠して…という友達が増えて、似た経験をしている友達が近くにいました。そういう話を採り入れつつ、綾とリンクさせていきました」と明かす。「私も30になるので、これからの女性の生き方を考えさせられました。初めて脚本を読んだ時は私も不安で『女性ってどう生きるのがベストなのかな?』という考えがあったけど、演じて、作品ができて不安が希望に変わりました。『こういうふうにも生きられるんだ』『こういう選択肢もあるんだ』と思えるようになりました」と作品から受けたポジティブな影響を口にした。

脚本監修の狗飼恭子

子育て奮闘中の池田は、映画では沙織の悩みに理解の薄い夫・博貴を演じた。本作が「家族とのありかたを見つめるきっかけになったと思います」と語る。つい最近も、実際に自身が仕事で不在の日に奥さんがこなしている全ての子育て、家事を一人でやってみたことを明かし「本当に大変でした…。身をもって知るって大事だなと思いました」と実感のこもった口調で語った。


最後に亀山監督は、「最近いろいろな方とお話しする機会がグッと減ってしまい、コミュニケーションをとれる場所もネットくらいしかない寂しい状況になってしまいましたが、テキストでメッセージをやりとりするのは簡単ですが、声を聞くと安心するというのもあるので、電話をしたり、会って話をする――そういうことを大事にしていきたい時代になってるなと思います。ぜひ、みなさんのコメントを世界に届けていただきたいと思います。ご感想お待ちしています!」と呼びかけ、温かい拍手の中で舞台挨拶は幕を閉じた。映画「マイライフ、ママライフ」は全国公開中。

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映画『マイライフ、ママライフ』

出演:鉢嶺杏奈 尾花貴絵 池田良 水野勝 柳英里紗 中田クルミ 多田真翔 澤邊優愛 真辺幸星 山中雄輔 高木悠衣 蔦陽子 ヴァネッサ・パン 広野桜 清瀬やえこ 中野マサアキ 森本のぶ

監督・脚本:亀山睦実

脚本監修:狗飼恭子

音楽:久保田千陽

主題歌:小玉しのぶ

製作:Kugumi

配給宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト

配給協力:ミカタ・エンタテインメント

©2021「マイライフ、ママライフ」製作委員会


映画「マイライフ、ママライフ」全国公開中

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