映画『タイトル、拒絶』主演の伊藤沙莉「私がやらなきゃいけない役」

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2019年11月2日(土)東京・TOHOシネマズ六本木にて、第32回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門作品の映画『タイトル、拒絶』のQ&Aが行われ、出演者の伊藤沙莉、恒松祐里、片岡礼子、池田大、監督・脚本を務めた山田佳奈が登壇。東京国際映画祭コンペティション部門プログラミング・ディレクターの矢田部吉彦や観客の質問に出演者、監督が答えた。

写真左より池田大、片岡礼子、恒松祐里、伊藤沙莉、山田佳奈


山田佳奈監督自身の同名舞台を映画化。主人公のデリヘル嬢カノウ役を伊藤沙莉が務める。冒頭の挨拶で山田監督は「皆さんのお目にかかれることになって、この映画が皆さんにどう届いたんだろう、愛されるといいなとかいろいろな思いでいっぱいです」と話し、伊藤沙莉は「撮影した期間は11日と短かったのですが、全力でぶつかって、みんなに絆が生まれた作品になってます。皆さんに何かしら届いたり刺さったりしたらいいなと思います」と想いを伝えた。

長編映画1本目の上映を終えての心境は?

山田:六本木に来る道中はドキドキしましたが、満員御礼で、皆さんが映画を待っていてくださったのがわかり、緊張が解けました。名誉な場所で、名誉な機会をいただいて、関係者の皆さんの力で、ここまで連れてきてもらいました。


これまで沢山の舞台脚本を書いてこられて、この作品を映画化した経緯は?

山田: これは6年前に自身の劇団ロ字ックで書き下ろした作品だったのですが、自分にとっても、劇団にとっても転換期になった作品。その頃の私は自分が女性であることに好きになれない、男性に負けたくない、じゃあどう戦ったらいいのかと葛藤していた時期でした。この作品を作ったことで消化されたので、いざ長編映画を撮るってなった時に、この作品をどうしても映画化したいという気持ちがありました。なので『タイトル、拒絶 』がデビュー作になったのは、自分の中で筋が通った流れでした。


どうような経緯で出演に至ったか、どのように役作りをしたか

伊藤:出演のお話を頂いて、シナリオを読んで、シンプルに面白いと思った。カノウっていう役を誰にも渡したくないなと思いました。私がやらなきゃいけないという気がして。


恒松:私もお話を頂いて、逆に監督がなぜ私に声をかけてくれたのか気になっています。こういう単館系の映画に出演の機会が無かったので。お芝居で勝負されている世界で、心でぶつかりあっていける人たちがキャスティングされていて、そこに私が選ばれたのが、すごく光栄なことだと思っています。私のお芝居の中で転機になった作品です。


カノウ役へのアプローチの仕方は?

伊藤:カノウは愛に飢えた人じゃなく、普通で、それに対する嫌悪感。面白い所に足を踏み入れることも出来ず、葛藤がずっとある女の人。どうにかしたいけれど、どうにもならない人生。カノウだけじゃなく、出ている人たちの人生みんな順風満帆な人なんていなくて。その中でカノウは、私はデリヘル嬢たちとは違うみたいな感じだけど、実は一緒。葛藤をとにかくメインに、自分の中ではアプローチしていこうと思って頑張りました。


カノウというキャラクターは山田監督の創造から生まれたのか、取材の中で生まれたものなのか?

山田:シナリオは6年前、私が20代半ばで書いたものなんですが、友人に話しを聞いて、夜のお仕事をされている方がどういうことがあったとか聞いてる内に書きたいと感じました。1人の目線で書くのは良くないと思っていて、当時ブログが流行っていたので、それも参考にしました。また興味本位でそういう店の面接に行ってみら、控室の女の子の雰囲気が異様に凄くて。私は1つの目線ではなく、何個かの大きな水溜まりにする感じで作品を作ることが多いので、それがひとつになって『タイトル、拒絶』という作品が出来たという気がします。

最後の挨拶で山田監督は「皆さんの言葉をQ&Aで聞いて、この作品を作って本当に良かったと思いました。この映画の公開は来年になると思いますが、まだ上映館などこれから決まっていくので、皆さんの声が次に結びついていきますので、応援いただければと思います」と話し、Q&Aを終えた。



映画『タイトル、拒絶』

出演:伊藤沙莉、恒松祐里、佐津川愛美、片岡礼子、でんでん、森田想、円井わん、行平あい佳、野崎智子、大川原歩、モトーラ世理奈、池田大、田中俊介、般若

監督・脚本:山田佳奈

配給:株式会社Libertas

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