アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2022」(SSFF&ASIA)は、ショートフィルム文化の発展、表現の可能性に挑戦した作品・人物に贈る、本年の映画祭特別賞を「LINE NEWS」の縦型ドラマ『上下関係』に決定。特別賞受賞を記念した『上下関係』上映イベントが6月12日(日)表参道ヒルズスペースオーで開催され、出演者の河合優実、板尾創路、監督の柿本ケンサクが登壇。司会はSSFF& ASIAアンバサダーのLiLiCoが務めた。
『上下関係』は窪塚洋介主演のミステリードラマ。スマートフォン向けのニュースサービス「LINE NEWS」の動画プロジェクト「VISION」で2021年7月に配信。縦型を生かした構図で視聴者の緊張感を高める演出で、1話10分(全10話)に濃縮されたテンポの速い展開と没入感で「新しい縦型映像体験」を表現。LINE NEWS VISION史上最速で累計1000万回視聴を突破した。
舞台挨拶で河合優実は「作品を作り始める時から縦型ドラマの金字塔にしようっていうのがスローガンだったので柿本監督や、皆さんの気合を感じました。それがこういう受賞という形で残ることになって、すごく喜ばしいです」と受賞の喜びを語った。
主演を務めた窪塚洋介はビデオメッセージで「『上下関係』がショートショートフィルムフェスティバル&アジア2022で特別賞を受賞し、本当に嬉しく思っております。柿本監督と河合さん、そして板尾さんとともにお祝いを分かち合いたかったのですが、海外の仕事が入ってまして、同席できず申し訳ありません。デンマークからお祝いのお言葉を。本当にいい現場だったので、また一緒に何か楽しい企画、お仕事をしましょう」と受賞を喜んだ。
主演の窪塚洋介について河合は「窪塚さんがいる時はムードを作ってくれて、意図的じゃなくても、なんか色を1個染めてくれるというか、それで撮影初日とかは緊張していたけれど、救われたような思い出があります」と感謝。
また、今まで様々な作品に出演してきた河合は縦型ドラマについて「やっぱりこう左右に余白がないので、自分だけが映っていたり、寄っているときに横よりも近く感じますね。距離が一緒でも近く感じるなっていうのがありました」と普段の横型作品との違いを語る。続けて「いままで前例がなく、縦型の歴史が本当に始まったばかりなんで、前例がない分自由だし、より実験ができる場所だと感じました」と縦型の魅力について語った。
司会のLiLiCoから作中の「訛りが可愛かった」と褒められた河合は「あれは方言のお手本の先生から音声をいただいて、ほぼ全セリフもらって練習してたんですけど、現場に行ってやっぱここを標準語でいいかとか、そういう相談は監督としました。例えば大島優子さんと話すところだったら、もう上京した後の生活だから、割と標準語に戻してお芝居をして、そこにちょっと訛りを入れるみたいなことをしていた記憶があります」と苦労話を語る。続けて「出身が東京なので、そのお手本しか頼りにならないので、YouTubeで青森の人の喋りの動画を検索して、見たりしてました」と秘話を明かした。
舞台挨拶最後に監督の柿本は「今日見ていただいたものは、実はスマホ動画には無かったシーンがちょこちょこ挟まれていて、映画にする時にちょっと映画のリズムみたいなことも感じながら伸ばしたり、ここでしかないものをご覧いただきました。ショートフィルムには本当に可能性が詰まってると思っていて、そこから次の若い世代を代表し長編を撮っていく監督が生まれてくるきっかけになると思っています。僕自身もこれからもっとチャレンジしていこうと思っていますので、よろしくお願いします」と語り舞台挨拶を終えた。
LINE NEWS VISION『上下関係』
出演:窪塚洋介、河合優実、大島優子、降谷建志、田中麗奈、でんでん / 板尾創路
企画:ヒツジラボ
脚本:和田清人、ヒツジ、仁志光佑
プロデューサー:橋尾恭介、稲垣護
クリエイティブ・プロデューサー:仁志光佑
監督・撮影:柿本ケンサク
主題歌:Dios「劇場」
ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2022
開催期間:2022年6月7日(火)~6月20日(月)
オンライン会場は2022年4月28日(木)~6月30日(木)
上映会場:オープニングセレモニー会場LINE CUBE SHIBUYA
ユーロライブ
表参道ヒルズ スペース オー
TORQUE SPICE & HERB, TABLE & COURT
iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ
赤坂インターシティコンファレンス
主催:ショートショート実行委員会 / ショートショート アジア実行委員会