山田杏奈「過酷な人生を生きている女の子なので、しっかりと考えて演じたいなと」映画『山女』東京国際映画祭Q&A

第35回東京国際映画祭（TIFF）コンペティション部門作品で、2023年公開予定の映画『山女』の質疑応答（Q&A）が丸の内TOEIで開催され、主演を務めた女優の山田杏奈、監督の福永壮志が登壇。本作について語った。

Q：最近の日本映画では珍しい題材ですが？

福永：海外に長い期間住んでいて、日本とか日本人のルーツに興味が湧いて、その中で民話っていうのが、過去の文化、風習、精神性がタイムカプセルのように凝縮されたもので、そこに興味を持ち、そういったことが探れると思った。

その中で『遠野物語』が有名で、その中で描かれていたものが現実味を帯びて、すごいリアリティがあり惹かれていった。その世界観を映像で表現したいと思うようになりました。そこから、その話が信じて語られていたであろう時代に戻して、その設定になりました。

Q：この映画の脚本を読んでどうでしたか？

山田：初めて脚本を読んだときは、いままでにない題材で、このスタッフ陣で今撮るということが面白いと思いました。役としてはすごく過酷な人生を生きている女の子なので、そこはしっかりと考えて演じたいなと思いました。その役を私でと言ってくださったのはすごく嬉しかったです。

Q：大きな変化のある役について

山田：凛（山田）がどこにいるかによって、そういう演じ方を変えることは全く考えていなかったので、すごく新鮮だなと思いました。彼女は山に行って、そっちのほうが彼女にとって自然だと感じ始めて、彼女の人格を変えたつもりは無く、私は彼女が一番自分の幸せを願って生きていく様が描かれているなと思いながら演じました。