主演の志田彩良が家庭環境のせいで早く大人にならざるを得なかった高校生・国木田陽を演じ、その葛藤と成長を描いた映画『かそけきサンカヨウ』が9月27日(月)都内で映画完成報告会を行い、出演者の志田彩良、井浦新、鈴鹿央士、中井友望、菊池亜希子、監督を務めた今泉力哉が登壇した。
主演の志田と今泉監督とは映画『パンとバスと2度目のハツコイ』(2018)、『mellow』(2020)以来3度目の顔合わせ。監督の今泉は窪美澄の原作を読んでいて「父親と娘の時間、父親が再婚をして新しい家族との時間。それを映画にしたいと思いました」と語り、志田は「主人公・陽の強い部分、弱い部分含めて愛おしい女の子だと感じました。嫌なことから逃げずに向き合って前に進んでいく姿が魅力的でした」と原作への想いを語った。また今泉監督の脚本について志田は「窪さんの素敵な小説に今泉監督の色がついて、さらに素敵な作品になった」と感じたそう。続けて『パンとバスと2度目のハツコイ』のクランクアップ時に、監督から「いつか志田さんで主演を撮ってみたいと」言われ、「私の中で今泉組で主演をするのが目標になっていたので、決まったときは嬉しかったです」と胸中を明かした。
井浦は、陽を優しく見守る父親、国木田直を演じる。「監督と自分がイメージする国木田直の父親像を話し、撮影では親子の距離感を細かく細かく確かめ合いながらやっていました。監督が現場で生まれる俳優のお芝居を受け入れてくれた」と感慨深かげに語った。今泉監督からは「いろいろな作品で井浦さんを観ていたし、ミニシアターについての活動だったり映画への関わりかただったりとか尊敬していました」と“憧れの存在”だったそう。
イベント終わりに志田は「SNSが主流になっている環境で育ってきたので、言葉で陽みたいに顔と顔を合わせて直接伝える経験があまりなくて、時代の流れで便利になってなくなるものもあるけれど、人のぬくもり、優しさは何にも代えられないと感じました。映画を通して人の気持ちの大切さを伝えたい。映画の感想を直接誰かに伝えてくれたら、嬉しいです」と締めくくり完成報告会を終えた。映画『かそけきサンカヨウ』は2021年10月15日(金)よりテアトル新宿ほか全国公開。
映画「かそけきサンカヨウ」本予告
ドラマ「ドラゴン桜」で共演の志田彩良と鈴鹿央士
映画『かそけきサンカヨウ』
出演:
- 志田彩良
- 井浦新
- 鈴鹿央士
- 中井友望
- 鎌田らい樹
- 遠藤雄斗
- 石川恋
- 鈴木咲
- 古屋隆太
- 芹澤興人
- 海沼未羽
- 鷺坂陽菜
- 和宥
- 辻凪子
- 佐藤凛月
- 菊池亜希子
- 梅沢昌代
- 西田尚美
- 石田ひかり
監督:今泉力哉
主題歌:崎山蒼志「幽けき」(Sony Music Labels)
原作:窪美澄『水やりはいつも深夜だけど』(角川文庫刊)所収「かそけきサンカヨウ」
脚本:澤井香織 今泉力哉
音楽:ゲイリー芦屋
配給:イオンエンターテイメント
©2020 映画「かそけきサンカヨウ」製作委員会
イベント時の写真
映画『かそけきサンカヨウ』2021年10月15日よりテアトル新宿ほか全国公開!