光石研、12年ぶりの映画単独主演作『逃げきれた夢』予告編が公開!

国内外で高い評価を得る二ノ宮隆太郎監督の商業デビュー作であり、ベテラン俳優・光石研12年ぶりの映画単独主演を飾る『逃げきれた夢』の予告編とポスタービジュアルが本日解禁された。

映画『逃げきれた夢』ポスタービジュアル
映画『逃げきれた夢』ポスタービジュアル

予告編は北九州の定時制高校で教頭を務める中年男・末永周平が人生のターニングポイントに気付き、不安定な心を抱えながらもテキトーにこなしてきた「これまで」に区切りをつけ「これから」のために新たな一歩を進もうとする姿を、どこか人間臭いリアルさが放つ可笑しさと胸に迫る切なさが感じられる映像に仕上がった。


本作は映画デビューから45年、日本の映画・ドラマ界を支える名優の光石研が2011年公開作『あぜ道のダンディ』から12年ぶりの映画単独主演作となっており、自身の地元でもある北九州を舞台に、人生のターニングポイントを迎えた中年男・末永周平を演じる。また、物語のカギを握る周平の元教え子・平賀南には、総勢800人のオーディションを見事突破し役を掴んだ若手女優のホープであり、光石研と同じく北九州出身の吉本実憂。また、主人公の妻・彰子を坂井真紀、娘・由真を工藤遥、さらに旧友・石田を光石研本人とも気心の知れた松重豊が務めるなど、フレッシュな演技と熟練の技がぶつかり合う姿も注目ポイントとなっている。監督・脚本は俳優としても活躍の場を広げる新鋭・二ノ宮隆太郎。映画監督・瀬々敬久が審査員を務めた2019年フィルメックス新人監督賞のグランプリ受賞作である脚本を基に二ノ宮監督自ら映画化することで興業映画デビューの切符を手に入れた。

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今回解禁となった予告編は、周平が家族とコミュニケーションを取ろうと試みるも上手くいかず、なんだか情けなく見える姿から始まる。一大決心として「学校辞めるわ、俺。」と告げるも妻も娘も無関心。空回る日々を過ごす周平はある日、元教え子・南の働く定食屋でお会計をせず立ち去ってしまう。「俺、病気なんよ、忘れるんよ。」――周平は最低ではないが最高とも言い難い、冴えない自分の人生を見直し始めるが、認知症により息子の顔を見ても反応のない父親に「どうしようかねぇ、これから」と将来の不安を漏らしてしまったり、旧知の仲である石田と会話を弾ませるも「なんか問題あるんだったら言え、どうせ言わんのやけど」と胸の内を見透かされてしまったりと、テキトーにしていた人間関係の精算は難しい。さらに、かつての教え子たちに掛けられる「逃げんでね、先生」、「やけん、なんか言ってよ」という言葉は周平をどこへ導くのか。いまさらジタバタ右往左往するほど若くもないが、最期を迎えるまでじっと待つにはまだ早い。そんな中年男が選ぶ新たな一歩が可笑しくも切ない物語を紡いでゆく。


最後に瀬々敬久監督が本作に寄せた「描かれている世界は小さいけれど、大きなものが伝わってくる。言葉にならない感動というものがあるとしたら、この映画に違いない。」というコメントで本映像は締められる。合わせて解禁となったポスタービジュアルは、どこか不安げで心許ない表情で遠くを見る周平のワンショットスチールをベースに、「いやー参ったどうしようかね、これから」「本当、人間期待したらいけんって、なんにでも。私、思うんですよ」「ずっと恵まれとうのに……なんなんやろうな」といった、人生絶賛悩み中の周平らしいセリフの数々が印象的に目を引くビジュアルになっている。映画『逃げきれた夢』は6月9日(金)より新宿武蔵野館、シアター・イメージフォーラムほか全国ロードショー。



映画『逃げきれた夢』予告編


あらすじ

北九州で定時制高校の教頭を務める末永周平。ある日、元教え子の南が働く定食屋で、周平は支払いをせず無言で立ち去ってしまう。記憶が薄れていく症状によって、これまでのように生きられなくなってしまったようだ。待てよ、「これまで」って、そんなに素晴らしい日々だったか? 妻の彰子との仲は冷え切り、一人娘の由真は、父親よりスマホ相手の方が楽しそうだ。旧友の石田との時間も、ちっとも大切にしていない。「これから」のために、「これまで」を見つめ直していく周平だが――。

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映画『逃げきれた夢』

出演:光石研、吉本実憂、工藤遥、杏花、岡本麗、光石禎弘、坂井真紀、松重豊

監督/脚本:二ノ宮隆太郎

音楽:曽我部恵一

助監督:平波亘

企画:鈍牛倶楽部

製作:木下グループ

配給:キノフィルムズ

制作プロダクション:コギトワークス

©2022『逃げきれた夢』フィルムパートナーズ


6月9日(金)より新宿武蔵野館、シアター・イメージフォーラムほか全国ロードショー


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