岩手県・釜石市を舞台に家族の再生と街の人々の人情を描き出した映画『釜石ラーメン物語』の初日舞台挨拶が7月8日(土)新宿K’s cinemaで開催され、主演の井桁弘恵、共演者の池田朱那、利重剛、監督を務めた今関あきよしが登壇した。
本作は、釜石でラーメン屋「小川食堂」を営む父・剛志(利重剛)と妹・仲良(池田朱那)の所に、音信不通だった長女・正実(井桁弘恵)が突如帰ってきたことから巻き起こる騒動を描いた人情喜劇。
今回の舞台挨拶はチケットが販売されてから5分で完売するほどの注目作。監督の今関は「2014年に初めて釜石に行った際、街を元気にできる映画を撮れたらいいなと考えていて、スタッフと何気なく食べていたのが釜石ラーメンだったんです。もしかしてこのラーメンで作品が撮れるかもと。あと井桁弘恵に無理やり出演をお願いして。井桁なくしてこの作品はないので」と作品を作った経緯を話す。
映画初主演となった井桁は「このお仕事をさせてもらう中で、いつかは主演をと思っていたので、こういう形で叶うとは思いませんでした。今関監督が温めてきた作品で主演をさせてもらうことに不安もありましたが、それ以上に嬉しい気持ちがありました」と感謝の言葉を語る。正実という役については「私はあんなお騒がせしないです(笑)。お酒が好きなところは似ていますが、声を荒げたりはしません。あと私も姉妹ですが、姉ではなく実際は妹なんです」と相違点を語る。
そんな井桁の妹・仲良を演じ、川を挟んでのシーンが印象的だった池田朱那は「川のシーンは台本を読んだ時から大変だと思っていました。釜石に行く前に東京でリハーサルをしたのですが、実際の川(小川川)は思っていた倍はありました。そのぶん感情も乗って凄くいいシーンになったと思います」と振り返る。井桁も「あのシーンが凄く重要なところになると感じていたので、お互いに負けたくないという気持ちが出ました。演じていて達成感のあるシーンになりました」と話を続けた。
釜石弁について池田は「ケンカのシーンでは濁点を意識していたのですが、利重剛さんに引っ張られて自然に出ました。方言の先生にも褒められました」と語ると、井桁も「利重さんは馴染みすぎてましたよね」と笑顔で振り返る。
舞台挨拶の最後に井桁は「この作品は釜石の豊かさだったり、人のやさしさに助けられて完成した作品です。もちろん岩手、釜石の方に観てもらいたいのですが、全国の方々にも釜石の魅力や、家族の繋がりという幸せに気づいてもらえたら嬉しいです」と締めくくった。映画『釜石ラーメン物語』は新宿K’s cinemaほか全国で公開中。
映画『釜石ラーメン物語』予告
映画『釜石ラーメン物語』
出演:井桁弘恵、池田朱那、利重剛、渡辺哲、大島葉子、岡村洋一、木月あかり、厚木拓郎、関口アナン、栩野幸知、佐々木琉、山崎将也、森湖己波、長田涼子、椿かおり、島本和人、佐伯日菜子、村上弘明、藤田弓子
脚本・監督:今関あきよし
プロデューサー:伊藤直克
脚本:いしかわ彰
音楽:遠藤浩二
主題歌:「ひかり射し込む場所」洸美-hiromi-
協賛:新潟商事、釜石はまゆり会
協力:釜石市
制作協力:寿々福堂
©「釜石ラーメン物語」製作委員会
映画『釜石ラーメン物語』は新宿K’s cinemaほか全国公開中