TBSテレビやTBS系列の各局の記者やディレクターたちが、歴史的事件や今起きている出来事、市井の人々の日常を追い続け、記録し続け、熱い思いと共にドキュメンタリー映画として世の中に発信し続けるブランド「TBS DOCS」。テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続けるこれらの本気のドキュメンタリー作品に出会える場として、2021年より開催されてきた「TBSドキュメンタリー映画祭」が3月15日(金)に初日を迎え、東京会場となるヒューマントラストシネマ渋谷にて『映画 情熱大陸 土井善晴』の公開記念舞台挨拶が開催された。
舞台挨拶では映画祭アンバサダーを務めるLiLiCo、映画に出演の料理研究家・土井善晴、同作を手掛けた沖倫太朗監督が登壇。司会はTBSアナウンサーの御手洗菜々が務めた。
土井善晴といえば、「一汁一菜」というシンプルな暮らしを提唱する料理研究家で、その気さくな人柄も相まって幅広い層から支持され、この日の舞台挨拶でも老若男女様々な観客が訪れていた。
土井は「ドキュメンタリー番組の舞台挨拶に出演者の私が登場するのは無いんです。監督だけでよくて、出演者の私が何を言うんです?恥ずかしいし自分のこと言われへん。まぁ普通のオジサンです」と気さくに挨拶。沖監督は「テレビ版は25分だったので編集するのが大変でした。土井先生は今日も兵庫県で講演会やってきて、移動のタクシーでもずっと喋って舞台挨拶でも喋っているんです。話をずっと聞いていられるので、ここだけ要らないというのが無くて、しかも突然大事なことを言うので。映画版は70分くらいになりましたが、それでもずっと話していました」と明かすと、土井は「映画のナレーションの方が『おしゃべりです』とずっと言ってましたよね」と自虐した。
撮影中いつもカメラが密着していて土井は「そういうことは意識していられないというか慣れるというか、フランスまで一緒にきてくれましたもん。お昼ご飯を食べている時なんかでも撮られていたけれど、心が置きっぱなしで撮られている意識はなかったです。そもそもカメラの前でも後ろでも私は変わりませんけどね」とキッパリ。
そんな土井は、34年間『おかずのクッキング』という番組を担当してきて「それがなくなったら心が自由になりました。プレッシャーを感じていたんでしょう。あれは私の料理ではなく、みんなのための料理を作っていたんです。それが終わった途端、料理するのが楽しくなって、毎回新しい料理が出来るんです。だから日常の料理にレシピなんかいりませんで!料理なんて習わなくていいです。そこを教えたいです」と話すと、LiLiCoは「今日の取材記事の見出しですね(笑)」と笑顔で答える。その後も舞台挨拶では土井節は止まらず大盛況のまま、笑いに包まれた舞台挨拶を終えた。TBSドキュメンタリー映画祭2024は、3月15日(金)~3月28日(木)に東京での上映を予定。その後も大阪、名古屋、京都、福岡、札幌での上映が続く。今後も舞台挨拶などが予定されていて詳細は:https://note.com/tbs_docs/n/n81ceb3ee5ecf で確認することができる。