フリーランスとして新たな活動をスタートさせた、渡邊渚が2月1日(土)自身初となるフォトエッセイ「透明を満たす」(講談社刊)の発売記念イベントに登場した。
本書はエッセイの他、本書の為に撮り下ろされたフォトパートで構成されている。フォトパートとエッセイパートがちぐはぐな感じにならないように各内容を意識して素で飾らない透明感ある写真に仕上がっているという。PTSDだからこれが出来ないとか、写真を撮られることが出来ないと思いたくないし、思われたくもないと語り、誰でも笑顔になれると言う事を写真を通じて感じて欲しいと力強く語った。撮影自体は1日で行ったという。本書にも登場するが妹も撮影に帯同し和やかな雰囲気のなか行われたことを明かしてくれた。
イベント会場では少し緊張した表情の渡邊渚だったが、司会者からの「発売おめでとうございます」の言葉に笑みがこぼれた。率直な感想を聞かれまだ実感は湧かないようだが、ようやく発売された安堵感と書き終えたことに「よくここまで頑張った!!」と自身を称える一幕があった。5万字に及ぶ文章量を3週間ほどで書き上げたという。子供のころから書くことは好きで、毎日日記を書いていたことを明かし、本書の執筆に関してもこの1年半で経験した事や書き留めてきたことをまとめただけで、大変だったという感想は無いという。
お気に入りカットについて聞かれると、そのカットの撮影時は雨が降っていたため、ライトにより夕日が差し込むような幻想的な瞬間が演出されたという。そこには柔らかな眼差しでしっかりと前を向く渡邊渚が収められている。読者から寄せられた感想の中で特に印象的なものは、「涙がとまらなかった」という言葉だった。本人は泣かせようと思っているわけではなく、体験した事や思ったことを書き留めただけと語ったが、それを悲しいと感じてくれる読者がいることが分かったとき、自身が苦しんできた1年半を皆さんが受け止めてくれたように感じ、渡邊渚本人が救われた気持ちになったという。
本書について家族が読んだか聞かれると、「辛い思いをさせたのではないか」と心配もしたが、家族もまた涙を流し、いつもそばで寄り添ってくれた妹から長文のメッセージをもらったと明かしてくれた。「なぎちゃんの生き方はかっこいい、憧れのお姉ちゃんだよ」との言葉を贈られ込み上げる感情と共に感謝の思いが溢れたようだ。
本書は決してメンタルヘルスに関することに悩んでいる人達だけに向けたものでもなく、同年代の女性にだけ伝えたいわけでもなく、誰しもが目を向けなければいけない大切なテーマが一文字一文字大切に、丁寧に綴られている。読者によって感じ方はちがうかもしれない、タイトルの「透明を満たす」に込められた様々な思い。是非手に取って感じてみてはどうだろうか。あなたが、社会が変わる第一歩に繋がると信じている。逆境や病気、上手くいかない事、誰しもが持っている生きづらさを感じた時、元気になった渡邊渚を思い出してほしい、それをこのエッセイから受け止めて欲しい、そんな強い意志と使命感が発売への原動力になったようだ。続けて、自分で納得して選択して人生を歩んでいってほしいとの思いがあることを明かしてくれた。
最後に2025年の目標を聞かれ、恐れずになんにでもトライしていくこと、楽しいと思ったことにチャレンジしていくことを力強く語った。幸せを再定義した渡邊渚のこれからは幸福な毎日に満ち溢れる事だろう。渡邊渚フォトエッセイ「透明を満たす」は2025年1月29日(水)より好評発売中。
渡邊渚フォトエッセイ 透明を満たす
撮影:三宮幹史
発行:講談社
仕様:208ページ
発売日:2025年1月29日(水)
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