レプロエンタテインメントが主催する映画製作プロジェクト「感動シネマアワード」でグランプリに輝いた企画として制作された、福地桃子主演、監督・井樫彩の映画『あの娘は知らない』のキャスト情報が本日公開された。
海辺の町でひっそりと旅館を営む中島奈々と、喪ってしまった恋人の足跡を辿りその町に行き着いた青年・藤井俊太郎、お互いに「喪失」を抱えた二人の新しい紐帯と希望を描く映画『あの娘は知らない』。若者の心情を捉える確かな作劇と特有の映像センスで観客を魅了してきた井樫彩監督の最新作で、『真っ赤な星』(2018年)以来となる長編オリジナル作品。
透明感あふれる声と佇まい、瑞々しい演技が持ち味の福地桃子が主演を務め、孤独と喪失の中で日々を静謐に生きる奈々を見事に演じ、次世代を担う若手女優の新たなキャリアの1ページに相応しい存在感を発揮。そして、奈々のもとに訪れる一人の青年、藤井俊太郎を演じるのは、その確かな演技力で様々な作品への出演を重ね、同世代の中でも抜きん出た個性を放つ岡山天音。恋人を亡くした青年の機微を繊細に演じ、福地桃子と共に作品を支え、初共演を果たしている。
奈々の学生時代の先輩役に野崎智子、旅館の従業員に諏訪太朗と久保田磨希、奈々と俊太郎が訪れるスナックのママに安藤玉恵と、実力あるキャストが揃い、作品に厚みを与えている。本日公開された場面写真は、海を見下ろす丘、情緒的な旅館、夜の浜辺など、作品内でキーとなるカットが選ばれた。映画『あの娘は知らない』は2022年9月23日(金・祝)より新宿武蔵野館ほか全国で公開予定。
福地桃子(ふくち・ももこ)/中島奈々 役 コメント
今回奈々を演じている中で人が抱えているものをその人の中に普通に存在させるということの難しさにとても悩みました。ですが、岡山さんが演じる俊太郎さんと会話を交わす場面のたびに、とても自然に奈々として自分だけでは出会えてこなかった心情の変化に触れるということが沢山あり、監督が描かれる脚本にある心地良さを感じられたような気がしました。3年前から始まったこの企画がこうして皆様のもとに届くこととても嬉しく思います。
岡山天音(おかやま・あまね)/藤井俊太郎 役 コメント
僕が演じた俊太郎は、劇中で福地さん演じる奈々さんと言葉を交わす場面が多く、会話をしているシーンが殆どでした。台詞の多い台本でしたが同時に、余白の多い台本だとも感じました。現実の会話も、その言葉の外に真意が秘められている気がします。井樫監督は2人の心が触れ合う空間をとても丹念に編んで下さいました。2人の静かな情景が、皆様の情景と重なる事を願っております。
井樫彩(いがし・あや)/脚本・監督 コメント
今作品はオリジナル作品です。今、自分が考えていること(個人的なことも世の中に対しても)を詰め込みながら、福地桃子さん岡山天音さんと向き合う中で生まれたものもたくさんありました。決して派手な物語ではありませんが、「誰か」に届く作品を目指し作りました。ぜひ劇場でご覧いただけたら嬉しく思っております。
ストーリー
若くして、海辺の町にある旅館・中島荘を営む中島奈々(福地桃子)。中島荘が休業中の9月上旬、ひとりの青年・藤井俊太郎(岡山天音)が「どうしても泊めてほしい」と訪ねてくる。彼は一年前に愛する人を失い、その恋人が亡くなる直前に、この旅館に宿泊していたと語る。奈々は亡くなってしまった俊太郎の恋人のことがすぐに思い当たり、彼女について、「笑顔が印象的でした」と振り返る。俊太郎は恋人の足跡を辿り、彼女の死を理解するために、昼も夜も町に海にと彷徨い、歩き回る。そんな俊太郎の姿を目にしていた奈々は、この土地の案内役を買って出て、いつしか彼と行動をともにするようになりーーー。
映画『あの娘は知らない』
出演:
- 福地桃子
- 岡山天音
- 野崎智子
- 吉田大駕
- 赤瀬一紀
- 丸林孝太郎
- 上野凱
- 久保田磨希
- 諏訪太朗
- 安藤玉恵
脚本・監督:井樫彩
エグゼクティブプロデューサー:本間憲
制作プロダクション:マグネタイズ
製作:レプロエンタテインメント、東放学園映画専門学校
配給:アーク・フィルムズ、レプロエンタテインメント
助成:文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
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映画『あの娘は知らない』2022年9月23日(金・祝)より新宿武蔵野館ほか全国で公開