乃木坂46の久保史緒里が11月2日(日)ヒューリックホール東京で開催された第38回東京国際映画祭コンペティション部門作品・映画『恒星の向こう側』舞台挨拶&質疑応答に出席。出演者の朝倉あき、監督の中川龍太郎らと共に登壇した。


本作は監督の中川龍太郎が挑む『走れ、絶望に追いつかれない速さで』(15)、『四月の永い夢』(17)に続く3部作の最終章で、母の余命を知り帰郷した娘・未知(福地桃子)が、寄り添おうとしながらも拒絶する母・可那子(河瀨直美)と衝突を重ねる。母の遺したテープから“もうひとつの愛”を知ったとき、彼女は初めて母を理解し、母から託された愛を胸に進んでいく。
久保はノースリーブの黒ドレス姿で登壇し「ついにこうやって皆さんにこの映画をお届けできて、実は朝倉さんと初めてお会いすることが出来まして、一緒のシーンが無くてお伺いしたいこともたくさんあるので皆さんと共に作品のお話が出来たら嬉しいです」と挨拶。



監督の中川は自身が監督を務めた2020年公開の映画『静かな雨』で当時乃木坂46の衛藤美彩から久保を紹介してもらったと振り返り、久保は「元々中川監督の作品を見させていただいていて、そのタイミングで先輩の衛藤さんが監督の作品に出演されるのを聞いて、私の好きな世界観で本当に繊細な描写をしている監督とご一緒したいと思っていました」と、当時を振り返り「今回こうして5年ぐらい経ってご一緒できると聞いた時は素直に嬉しかったです」と心境を明かした。


中川監督は久保の登場する冒頭の場面は「作品の構造上その機能が分かりづらいとスタッフからも指摘されるほど、難しかった」ことが明かされ、久保は撮影の前に、監督と福地と一緒にロケ地に行かせてもらい、その場で子供たちと鬼ごっこをするなど交流の機会を設けた。そのおかげで撮影当日には、子供たちが久保の手を引いて「一緒に遊ぼう」と誘ってくれたため、「いつカメラが回っているかに関わらず、その場にいる人として存在できた」と感じ、「子供たちの存在が非常に大きかった」と振り返った。
久保が感情をあらわにするシーンは、監督から「久保さんは静かに燃えるものを持ってる人だからそれを出してほしい」とリクエストされ、久保は「そこを見抜かれる機会があまりなかったので、この役をできることをすごく嬉しいと思いながら演じました」と微笑んだ。



最後に今後演じてみたい役柄を聞かれ朝倉は「悪い人を演じてみたい」と即答。続く久保も「私も悪い人だったんですけど・・・(笑)」と続けて答えると、中川監督は「悪い人をやりたい人ばかり僕の映画に出てる」と呆れながら、笑って舞台挨拶&質疑応答を終えた。
映画『恒星の向こう側』
出演者:福地桃子、河瀨直美、寛一郎、朝倉あき、南沙良、三浦貴大、久保史緒里、中尾幸世
監督/脚本/編集:中川龍太郎
音楽:haruka nakamura
第38回東京国際映画祭
今年で第38回を迎える東京国際映画祭。「東京から映画の可能性を発信し、多様な世界との交流に貢献する。」をミッション(理念)に掲げ映画祭を開催。期間は2025年10月27日(月)~11月5日(水)の10日間。


