TOHOシネマズがピックアップ・シネマプロジェクトを始動し、「いま、気になる映画」を上映。Vol.1は、「ある用務員」「ベイビーわるきゅーれ」と2021年もっとも話題作を送り出した阪元裕吾監督作品。12月21日(火)東京・TOHOシネマズ日比谷にて、各作品の特別上映&阪元裕吾監督、出演者の福士誠治、髙石あかり、伊澤彩織が登壇の舞台挨拶が行われた。
TOHOシネマズのスクリーン満席で完売の今回の舞台挨拶。TOHOシネマズが「いま、気になる映画」作品&人物の第1回に選ばれた阪元監督は「この(満席)の景色は今まで見たことないです。大丈夫ですかマトリックスじゃないですよ(笑)。今、会場を見上げて実感が沸きました。」としみじみ。続けて「今年は1本も映画を撮らず、届ける1年だったので、宣伝の人って感じです」と振り返った。「ある用務員」に出演し「ベイビーわるきゅーれ」では主演を務めた髙石は「今年あまり外に出れない状況でしたが、この2つの作品は現実離れしていて、家に籠っている生活のストレスを映画が代弁してくれた」と好評の要因に触れる。
「ある用務員」の撮影2か月後に「ベイビーわるきゅーれ」のオファーがあったという髙石は「監督は撮影では無茶ぶり三昧でした。伊澤さんと二人で練習し、撮影に行くとセリフが付け加えられたり、無くなったりが多くビクビクしてました」と暴露。伊澤は「挿入歌を急遽二人で担当することを1週間前に決められたのが一番の無茶ぶりで、ビックリしてボーカルレッスンに次の日から通いました」と困惑した様子。
ガンアクションについて髙石は「『ある用務員』ではただ銃をぶっぱなしておけばいい役だったのですが、『ベイビーわるきゅーれ』では、どこを狙ったらいいか分かったうえで雑に扱う役。それを伝えるのが難しかった」と振り返る。「メイド喫茶で敵の銃を奪い取るシーンは個人的に頑張ったので、息をせず、瞬きをせずに観て欲しい」と見どころを熱く語る。イベント終盤に『ベイビーわるきゅーれ』の続編決定が発表され、髙石は「前作で私は銃で済ませることが多かったので、次回作では格闘アクションとか挑戦したい」と期待を寄せる場面も。福士は「使ってもらえるなら、どんな役でもいいです。あっという間に死ぬ役でも」と自虐をこめて答えていた。
映画『ある用務員』
“⾼校の⽤務員”としてひっそりと暮らす主⼈公。その正体は、育ての親の実の娘を守るために配置されたボディーガードだった。そして裏の顔は「殺し屋」である。さらに育ての親が、実は⾃分の親を殺した張本⼈だった―。衝撃が度重なるストーリー展開、主⼈公が抱える葛藤や衝動、そして監督・阪元裕吾が「家族とは何か」を描いた本作は、三池崇史監督作品を数多く⼿掛けるアクション集団・Goccoによる本格アクションが魅⼒。
映画『ベイビーわるきゅーれ』
⼥⼦⾼⽣殺し屋2⼈組の“ちさと”と“まひろ”は、⾼校卒業を前に途⽅に暮れていた・・・。明⽇から“オモテの顔”としての“社会⼈”をしなければならない。組織に委託された⼈殺し以外、何もしてこなかった彼⼥たち。突然社会に適合しなければならなくなり、公共料⾦の⽀払い、年⾦、税⾦、バイトなど社会の公的業務や⼈間関係や理不尽に⽇々を揉まれていく。