将棋の棋士VS.コンピュータの対局に着想を得て、山田篤宏監督がオリジナルストーリーを書き下ろし、第1回木下グループ新人監督賞でグランプリに選ばれた作品『AWAKE』の公開初日舞台挨拶が池袋HUMAXシネマズで開催され、主演を務めた吉沢亮、出演者の若葉竜也、落合モトキ、馬場ふみか、監督の山田篤宏が登壇した。
英一(吉沢亮)は将棋の棋士を目指していたが、同世代で圧倒的な強い陸(若葉竜也)に敗れ、大学で普通の学生生活を送っていた。そんなある日、ふとしたことでコンピュータ将棋に出会い、変わり者の先輩・磯野(落合モトキ)に手ほどきを受け、プログラム開発にのめり込んだ。数年後、自ら生み出したプログラムを<AWAKE>と名付け、かつてのライバル陸との対局に臨むのであったーーー。
12月25日、クリスマスに初日を迎え、映画上映後に登壇した吉沢は「クリスマスの大事な日に、この映画を選んでくださってありがとうございます。いろいろお話できればいいなと思っています」と挨拶。役作りについて吉沢は「将棋に人生を懸けてきた男なので、将棋を打ってる指し手だったりとか、姿勢だったりには、こだわりました。あと体重を増やしてみたり。将棋以外何も持っていないんだなっていう印象をすごい付けたかった」と振り返る。作品の好きなところは「なんだろう…」と、考えながら「いっぱいあるからこそのなんだろうです」と、焦りながら「将棋映画ではあるけれど、この作品に携わるまで将棋のことは分からなかったけれど、そんな僕でも台本を読んで面白くて、なんか普遍的で誰もが感動したり共感したりできる人間の思いを熱く描いた映画です。(作品を観て)シンプルに泣けたし、多くの人に観てもらいたい」と自信を覗かせた。
以前から吉沢のファンだったことを司会者に振られた落合は「本人を目の前にして言うのは初めてなんですけど、本当に綺麗な顔されてるなぁ」と照れながら答え「地方ロケでホテルが一緒だったのですが、収録が早く終わり、スタッフさんたちと一緒にご飯食べに行こうとなって、夜10時過ぎにホテルに帰ったら、同じフロアだった吉沢くんが吸い込まれていくようにインスタントラーメンの自販機でポチっと買っている姿を見て、あの人も人間なんだなぁと思った」というエピソードを暴露。これは吉沢は「役作りです。太らしたかった。インスタントラーメンとビール2本を寝る前に。次の日の体調の悪さ半端じゃなかった」と熱弁した。
AWAKE(覚醒、呼び起こす)にちなみ2021年にチャレンジ、または再チャレンジしたいことを聞かれた馬場は「幼いころにバレエを習っていたのですが、高校生くらいでやめてしまって。バレエをやって自分の動きの幅を広げたい。チャレンジできたらいいな」とコメント。若葉は「できることならしたくないですねぇチャレンジ」と答えつつも、「朝ドラの撮影をしてテレビカメラがたくさんあり、自分の中では大きなチャレンジでしたね」と振り返った。落合は「自粛期間中に劇団ユニットを作ったのですが、劇場が使えるようになってきたので、お客さんの前で芝居がしたい」と熱望した。吉沢は「来年は仕事のないクリスマスを過ごしたいですね…弱いですかエピソード?最後にしては?」とファンを前にして話し、本人が失笑する場面も。
最後の挨拶で吉沢は「この映画は、何度も言ってますが個人的に今までの出演作の中で、すごい好きな作品です。将棋の世界は勝ち負けがはっきりするし、すべてだと思われがちですが、そんなことはなく、積み重ねや挫折だったり、そこまでのプロセスが大事で、この映画を観て自分を褒めてあげたくなる映画になったと思います」と語り「映画を観て楽しい作品だと思った方はSNSなどで拡散していただいて、一緒に盛り上げてくれたら嬉しい」と舞台挨拶に集まったファンに呼びかけ、イベントを終えた。映画『AWAKE』は全国で公開中。
出演:
- 吉沢亮
- 若葉竜也
- 落合モトキ
- 寛一郎
- 馬場ふみか
- 川島潤哉
- 永岡佑
- 森矢カンナ
- 中村まこと
監督・脚本:山田篤宏
配給:キノフィルムズ
©2019『AWAKE』フィルムパートナーズ
公式サイト:https://awake-film.com/
映画『AWAKE』全国公開中