映画『朝が来る』より永作博美、井浦新、河瀨直美の3人がトークイベント「ウーマン・イン・モーション」に参加!

今週の10月23日(金)に全国公開される映画『朝が来る』出演者の永作博美、井浦新、監督・脚本・撮影を務めた河瀨直美が、映画業界における女性の地位の向上や格差是正を目的として開催されているトークイベント「ウーマン・イン・モーション」に参加した。過去には、ジョディ・フォスターやダイアン・クルーガー、ジュリエット・ビノシュなど、世界の映画人セレブリティたちが参加していて、その活発な議論は、毎回話題となっている。

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開催中止となった第73回カンヌ国際映画祭で上映予定だった56本のオフィシャル・セレクションに映画『朝が来る』が選出されたこと、生みの親と育ての親、2人の女性とその母性をテーマにした作品であることから、河瀨直美監督、主演の永作博美、井浦新が参加しての「ウーマン・イン・モーション」トークイベントが実現した。

特別養子縁組により母親になった主人公・栗原佐都子を演じた永作は、「キャリアを積んで、順調な人生を送ってきた女性が、家庭に入り、家族の問題に直面する。仕事は完璧でも家族のこととなるとグラグラと心が揺れる。生きることは、たくさんの決断をしながら“選択”していくこと。女性は特に、結婚してからの方がその決断の場面が多いのではないか。母や妻など、女性は何足ものわらじを履かないとならず、その体力が必要」と、役になぞらえて語った。佐都子の夫・清和を演じた井浦は「妻であり、母である佐都子にどう向き合うかという 1 点に集中し、夫として、父としての未熟さや強さ、それをどう表現し、どう佐都子が返してくれるか。それに対峙する撮影現場だった」と撮影当時を振り返る。

20年以上に亘り、世界の舞台で活躍し続ける河瀨監督からは、「1997年に最年少でカメラドールを受賞した時も、女性であることを特別視され、不思議に感じた。“女性監督”とよく言われるが、これは特殊な表現だと思う。近年、映画や映像業界で活躍する女性は増えてきているが、実際、女性監督が何人コンペに選出されているか…」と、映画業界の現状が語られた。

作中で大きなテーマとして描かれる“母性”について聞かれた永作は、「誰にでもあるもの。そこに養子や実子は関係ない。それでも、血の繋がらない我が子を育てる佐都子であった間、どうしても埋められない“隙間”のようなものを、常に心に感じていた」と語る。すかさず河瀨監督が、「ふとした瞬間に(永作が)見せる表情で、それを感じられる。絶対にカットしちゃいけないシーンと思った」と製作時のエピソードを披露した。女性が担う役割とその現実を映画になぞらえたっぷりと語られたこれらトーク内容はケリングの公式サイトにて配信される。

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ケリングについて

ケリングは、ファッション、レザーグッズ、ジュエリー、ウォッチ製品を扱うメゾン、およびケリングアイウエアを擁するグローバル・ラグジュアリー・グループ。傘下のブランドはグッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、バレンシアガ、アレキサンダー・マックイーン、ブリオーニ、ブシュロン、ポメラート、 ドド、キーリン、ユリス・ナルダン、ジラール・ペルゴ。戦略の中心にクリエイティビティ(創造性)を掲げるケリングは、サステナブルで責任のある方法により未来のラグジュアリーを築きながら、各ブランドがそれぞれの創造性を自由に表現することを可能にしています。このような信念が「イマジネーションをその先へ」(“Empowering Imagination”)というケリングのシグネチャーに込められている。


映画『朝が来る』予告


ストーリー

「子どもを返してほしいんです。」一本の電話から、運命が動き出す―。
一度は子どもを持つことを諦めた栗原清和と佐都子の夫婦は「特別養子縁組」というシステムを知り、男の子を迎え入れる。それから6年、夫婦は朝斗と名付けた息子の成長を見守る幸せな日々を送っていた。ところが突然、朝斗の産みの母親“片倉ひかり”を名乗る女性から「子どもを返してほしいんです。それが駄目ならお金をください」という電話がかかってくる。当時14歳だったひかりとは一度だけ会ったが、生まれた子どもへの手紙を佐都子に託す、心優しい少女だった。渦巻く疑問の中、訪ねて来た若い女には、あの日のひかりの面影は微塵もなかった。いったい、彼女は何者なのか、何が目的なのか?


映画『朝が来る』

監督・脚本・撮影:河瀨直美

原作:辻村深月 『朝が来る』(文春文庫) 共同脚本:髙橋泉

出演:永作博美 井浦新 蒔田彩珠 浅田美代子
佐藤令旺 田中偉登/中島ひろ子 平原テツ 駒井蓮
山下リオ 森田想/堀内正美 山本浩司 三浦誠己 池津祥子 若葉竜也 青木崇高/利重剛

製作:キノフィルムズ・組画

配給:キノフィルムズ/木下グループ

©2020「朝が来る」Film Partners

公式サイト:http://asagakuru-movie.jp/


映画『朝が来る』2020年10月23日(金)全国公開



釜山国際映画祭“アジアンシネマ”アンバサダー選出 

釜山国際映画祭にて、映画『朝が来る』河瀨直美監督が、アジアンシネマのアンバサダーに選出。同映画祭の公式HPにて発表された。その他のアンバサダーには、イ・チャンドン、パク・チャヌク、黒沢清、是枝裕和、ジャ・ジャンクー、チャオ・タオ、ツァイ・ミンリャン、リー・カンションといった錚々たる面々が名を連ねている。選出を受けて、河瀨監督は「アジアの多様性と底力を自身の監督作品を通して発信し届けてゆきたいと思います」とコメント。なお、河瀨直美監督最新作『朝が来る』は、10月22日(木)に、ガラプレゼンテーションで上映され、当日に記者会見、上映後のQ&Aをリモートで行う予定となっている。


河瀬直美監督コメント
この度はアジア最大の釜山国際映画祭アンバサダーへの就任依頼をいただき誠に光栄に存じます。私の映画キャリアは釜山映画祭の歴史とほぼ同時です。この25年の様々な変遷を経て今年のコロナ禍にあっても映画祭を開催される背景には大変な決断とスタッフの努力があってのことでしょう。ここに敬意を表すと共に、それらの活動を通して広く世界に釜山映画祭がこれまで以上の発展を遂げられますよう祈念いたします。またアジアの多様性と底力を自身の監督作品を通して発信し届けてゆきたいと思います。

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